読書大好きゆーぽん(@jiyucho33)です!
今回はこれからのビジネスについて考えるきっかけになる本「世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?」を紹介します!
著者は「ニュータイプの時代」や「武器になる哲学」など、ビジネスに関する話題の本をいくつも出版されている山口周さん。
山口さんの本は他のビジネス書にない気付きを与えてくれる内容が多いですね!
この「世界のエリートはなぜ美意識を鍛えるのか?」も話題になった本ですが、一言で言うと「これからの時代ビジネスをする上で良い判断をする為の指針」ですね。
私はデザインの仕事をしていますが、ビジネスとデザインの関係性について書かれている箇所もあり、とても興味深く読むことができました。
経営者はコンサルタントよりもデザイナーに相談するなど、デザイナーとしてできる事は多いですね。
もちろんデザイン系以外の人でも、経営者や起業家、サラリーマンの方など、これからのビジネスを知る上で新しい価値観を与えてくれる一冊です。
▽世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?
世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?の評判
『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』山口周 #読了
同著者の『NEWTYPE』が非常に良かったので読んだ
NEWTYPEは、個人がどのように考えるかという視点が多かったが
こちらでは、組織として美意識をどう生かすか、そしてどう鍛えるか
などデータも使ってより実践的に紹介❗️ 良い✨ pic.twitter.com/7DzHSafGhz— とぅーん@読書ブロガー (@thunfisch_book) September 22, 2019
世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?
山口周経営における「サイエンス」偏重に対する警鐘。「アート」的考え方の重要性を論じる新書。
この方の本の中では一番得るものが多かった。経営をアート+クラフト+サイエンスで捉える視点が新鮮で面白い!#読了 #読書好きな人と繋がりたい pic.twitter.com/O7Y9IFdkd5
— KJ (@KinjiKamizaki) August 23, 2019
📚🎨アート初心者のための入門書🎨📚
ベストセラー『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』著・山口周さんに、アートを学ぶためのガイド本を選んでいただきました(NewsPicksマガジンVol.2『ニューエリートの必読書500』より転載)👇 pic.twitter.com/dLIEel7IaF
— NewsPicks (@NewsPicks) September 16, 2019
世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?の紹介文
◎もはや論理的思考・MBAでは戦えない……
◎「直感」と「感性」の時代
◎組織開発・リーダー育成を専門とする
コーン・フェリー・ヘイグループのパートナーによる、複雑化・不安定化したビジネス社会で勝つための画期的論考【本文より】
グローバル企業が世界的に著名なアートスクールに幹部候補を送り込む、あるいはニューヨークやロンドンの知的専門職が、早朝のギャラリートークに
参加するのは、こけおどしの教養を身につけるためではありません。
彼らは極めて功利的な目的で「美意識」を鍛えているのです。
なぜなら、これまでのような「分析」「論理」「理性」に軸足をおいた経営、いわば「サイエンス重視の意思決定」では、今日のように複雑で不安定な
世界においてビジネスの舵取りをすることはできない、ということをよくわかっているからです。
では、そのように考える具体的な理由はなんなのでしょうか?
(Amazonより)
世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?はこんな人におすすめ
- 経営者や起業家の人
- これからのビジネスについて知りたい人
- 人から信頼されるリーダーになりたい人
- 物事の判断の軸を明確にしたい人
著者の山口周さんってどんな人?
- 1970年東京都生まれ。
- 慶應義塾大学文学部哲学科卒業、同大学院文学研究科美学美術史学専攻修士課程修了。
- 電通、ボストン・コンサルティング・グループ等を経て、組織開発・人材育成を専門とするコーン・フェリー・ヘイグループに参画。
- 現在、同社のシニア・クライアント・パートナー。専門はイノベーション、組織開発、人材/リーダーシップ育成。
- 岡本一郎名義の著書もある。
世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?のポイント
- これまでの「サイエンス重視の意思決定」では、今日のような複雑で不安定な世界においてビジネスの舵取りをすることができないので「美意識」を鍛える。
- 多くの人が分析的・論理的な情報処理のスキルを身に付けた結果、「正解のコモディティ化」が起こり必然的に差別化できなくなる。
- システムの変化にルールの制定が追いつかない状況でクオリティの高い意思決定をする為には「美意識」が必要。
なぜ世界のエリートは美意識を鍛えるのか?
忙しい読者のために
グローバル企業が世界的に著名なアートスクールに幹部候補を送り込む、あるいはニューヨークやロンドンの知的専門職が、早朝のギャラリートークに参加するのは、こけおどしの教養を身に付けるためではありません。
彼らは極めて功利的な目的のために「美意識」を鍛えている。
なぜなら、これまでのような「分析」「論理」「理性」に軸足を置いた経営、いわば「サイエンス重視の意思決定」では、今日のように複雑で不安定な世界においてビジネスの舵取りをすることができない、ということをよくわかっているからです。
では、そのように考える具体的な理由は何か
- 論理的・理性的な情報処理スキルの限界が露呈しつつある
- 世界中の市場が「自己実現的消費」へと向かいつつある
- システムの変化にルールの制定が追いつかない状況が発生している
論理的・理性的な情報処理スキルの限界が露呈しつつある
最も多く指摘されたのが、「論理的・理性的な情報処理スキルの限界」と言う問題です。
この問題の発生については大きく2つの要因が絡んでいます。
1. 正解のコモディティ化
2. 方法論としての限界
1つ目は、多くの人が分析的・論理的な情報処理のスキルを身に付けた結果、世界中の市場で発生している「正解のコモディティ化」と言う問題。
長いこと分析的で論理的な情報処理のスキルはビジネスパーソンにとって必須のものだとされてきた。
しかし、正しく論理的・理性的に情報処理をすると言う事は、「他人と同じ正解を出す」と言う事でもあるから必然的に差別化の消失と言う問題を招くことになる。
2つ目は、分析的・論理的な情報処理スキルの「方法論としての限界」。
これまで有効とされてきた本に思考のスキルは、問題の発生とその要因を単純化された静的な因果関係のモデルとして抽象化し、その解決方法を考えるというアプローチをとる。
しかし、問題を構成する因子が増加し、かつその関係が動的に複雑に変化するようになると、この問題解決アプローチは機能しない。
このような世界において、あくまで理論的・理性的であろうとすれば、いつまでも合理性は担保されず、意思決定は膠着(こうちゃく)することになる。
世界中の市場が「自己実現的消費」へと向かいつつある
人類史において初めてと言っていい「全地球規模での経済成長」が進展しつつあるいま、世界は巨大な「自己実現欲求の市場」になりつつあります。
このような市場で戦うためには、精密なマーケティングスキルを用いて論理的に機能的優位性や価格競争力を形成する能力よりも、人の承認欲求や自己実現欲求を刺激するような感性や美意識が重要になります。
先進国における消費行動が、「自己表現のための記号の発信」に他ならないことを明確に指摘したのはフランスの思想家であるジャン・ボードリヤールでしたが、この指摘はもはや先進国においてだけでなく、多くの発展途上国にも当てはまる。
ひっくるめて言えば、すべての消費ビジネスがファッション化しつつある。
このような世界においては、企業やリーダーの「美意識」の水準が、企業の競争力を大きく左右することになる。
システムの変化にルールの制定が追いつかない状況が発生している
現在、社会における様々な領域で「法律の整備が追いつかない」と言う問題が発生しています。
システムの変化に対してルールが事後的に制定されるような社会において、明文化された法律だけをよりどころにして判断を行うと言う考え方、いわゆる実定法主義は、結果として大きく倫理を踏み外すことになる恐れがあり、非常に危険です。
この危険性をわかりやすい形で示していたのが旧ライブドアやDeNAの不祥事でした。
現在のように変化の速い世界においては、ルールの整備はシステムの変化に引きずられる形で、後追いでなされることになる。
そのような世界において、クオリティの高い意思決定を継続的にするためには、明文化されたルールや法律だけをよりどころにするのではなく、内在的に「真・善・美」を判断するための「美意識」が求められることになる。
経営とデザインの関係
「直感」はいいが「非理論的」はダメ
私は何も「論理や理性をないがしろにしていい」と言っているわけではありません。
いくら「直感」が大事だからといって、「非理論的」であって良いと言うことではない。
今、目の前に複数の選択肢があると言う時に、どう考えても理論的に不利だと言う選択肢を、わざわざ「直感」や「感性」を起動させて選ぶと言うのは「大胆」でも「豪快」でもなく、単なる「バカ」です。
私が言っているのはそういうことではなく、論理や理性で考えても白黒のつかない問題については、むしろ「直感」を頼りにしたほうがいいと言うことです。
経営の意思決定においては「論理」も「直感」も高い次元で活用すべきモードであり、両者のうちの一方が、片方に対して劣後するという考え方は危険だと言う認識の上で、現在の企業運営は、その軸足が「論理」に偏りすぎている。
経営者はなぜデザイナーに相談するのか?
今日、デザイナーやクリエイターが、経営者の相談相手として、デザインやクリエイティブの領域にとどまらず、広く経営全般に関するアドバイザーとして起用されるケースが増えています。
経営者に外部からアドバイスする仕事と聞けば、一般的には経営コンサルタントをまず想起する人が多いと思います。
しかし今日、多くの企業経営者はコンサルタントではなく、デザイナーやクリエイターを相談相手に起用しています。
デザインと経営というと、その接点はロゴマークやプロダクトデザインといった領域にしかないように思われるかもしれない。
しかし、「デザイン」と「経営」には本質的な共通点がある。
この“本質的な共通点“があるために、デザインやクリエイティブの世界で一流の仕事をしている人が、経営者に対して付加価値の高いアドバイスができる。
この「本質の共通性」をちゃんと把握するためには、経営と言う営みの本質が「選択と捨象」であることを、しっかりと理解することが必要。
すべてのビジネスがファッションビジネス化する
デザインや質感といった側面で、一定レベル以上の情緒的便益を提供できなかった企業は淘汰されることになり、市場のデザイン的な側面でのレベルは一気に高まることになります。
すると次に「自己実現的便益」のフェーズがやってきます。
この時期に至る段階で、デザイン的にヒドいレベルの企業は淘汰されます。
どのブランドを買っても「それ、ヤバいね」ということにはならない。
むしろ、このブランドを選ぶことで「あなたはそういう人なのね」と言うメッセージが伝わるようなブランドを購入するようになる。
アップルのMacBook Airを持って、スターバックスでパチパチとキーボードを打っていれば、彼は「そのような人だ」ということで周りから規定される。
その他、役立つポイント
- 「論理」と「理性」では勝てない時代に
- MBA教育批判
- クックパッド紛争は「アート」と「サイエンス」の戦いだった
- サイエンス型が強くなるとコンプライアンス違反のリスクが高くなる
- エキスパートは美意識に頼る
- なぜマッキンゼーはデザイン会社を買収したのか?
- イノベーションにはストーリーが必要
- デザインとテクノロジーはコピーできる
- なぜ繰り返し問題を起こすのか?
- ある会社の常識は、他の会社の非常識
世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?のまとめ
- これまでの「サイエンス重視の意思決定」では、今日のような複雑で不安定な世界においてビジネスの舵取りをすることができないので「美意識」を鍛える。
多くの人が分析的・論理的な情報処理のスキルを身に付けた結果、「正解のコモディティ化」が起こり必然的に差別化できなくなる。
「全地球規模での経済成長」が進展すると、世界は巨大な「自己実現欲求の市場」になる。
システムの変化にルールの制定が追いつかない状況でクオリティの高い意思決定をする為には「美意識」が必要。
「直感」はいいが「非理論的」はダメ。「論理」も「直感」も高い次元で活用する。
▽世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?
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