読書大好きゆーぽん(@jiyucho33)です!
今回は変化した消費者とコミュニケーションする方法「明日の広告」を紹介します!
著者はこれからの広告と消費者について書かれた人気の本「ファンベース」も書かれた佐藤尚之さん。
ファンベースがとてもわかりやすくて良い本だったので、過去に出版された本も読んでみました。
「明日の広告」は2008年に出版された本ですが、根本的な考え方は今現在でもとても役に立つので、とても参考になりました。
個人的にはスラムダンク1億冊キャンペーンの新聞広告についての話も面白かったです!
“伝えたいのに伝わらない”のは、伝えたい側の想いが一方通行なんですね。
現在はSNSなど、無料で使えるツールが数多くあるので、広告や宣伝に関する考え方を学び、無料ツールで仕掛けることもできそうです。
経営者や個人事業主、フリーランスの方など、何かしら商売をしている方におすすめの一冊です。
▽明日の広告
明日の広告の評判
佐藤尚之さんの「明日の広告」読了。スラムダンクの広告の話で熱量に感化され泣いた。素晴らしい本でした。#明日の広告 pic.twitter.com/Rj6xHtFntT
— yutaokuhara/SNS/マーケ/シグナル (@yutaokuhara) October 1, 2019
テスト期間に「明日の広告」を読んでました。広告のことだけでなく、メディアとしてのネットの立ち位置について、分かりやすく書かれていました!Y教授、この本を薦めていただきありがとうございました。 pic.twitter.com/B3ZPEjcpkl
— yksk (@browsertv3) January 25, 2014
明日の広告の紹介文
消費者が一番信用するメディアは消費者自身。そんなイマドキの消費者とどうやってコミュニケーションすればいい? 「あの」広告を手掛けた辣腕現役クリエイティブ・ディレクターが語る、広告とコミュニケーション・デザインの話。
インターネットの普及、情報洪水、市場の成熟などによって、消費者はガラリと変わってしまった。
マスメディアへの接触が減り、広告をスルーし、しかも信じない。友人からのクチコミの方がずっと信頼される。どうしよう…。
でも不安に陥ることはない。悲観することもない。
ちょっと発想を転換してコミュニケーションの仕方を変えれば、広告にもマスメディアにも、明るい「明日」が待っている。
そろそろそんなポジティブな話もしようじゃないか。
(Amazonより)
明日の広告はこんな人におすすめ
- 経営者、個人事業主、フリーランス
- マーケティング、セールス担当者
- 広告代理店
- 効果的な宣伝や新しいPR方法を模索している人
著者の佐藤尚之さんってどんな人?
- 広告会社勤務。
- CMプランナー、ウェブプランナーなどを経て現在はコミュニケーションデザインを主たる領域とするクリエイティブディレクター。
- JIAAグランプリ(広告の賞)など受賞多数。
- スラムダンク1億冊感謝キャンペーン、星野仙一・阪神優勝感謝広告などを手掛ける。
明日の広告のポイント
- 情報洪水の時代、消費者は自己防衛本能に近い反射神経でいらない情報はスルーする。
- 商品開発からコミニケーションを始める。
- 変化した消費者を待ち伏せる7つの方法。
心を開かない消費者
「消費者が変わったって言ったって、人の心なんてそんなに簡単には変わるもんじゃないんじゃないの?人の心に響く良いものを作ればちゃんと相手に伝わるって!」
そんな疑問(反感)を何度ぶつけられたことか。
確かに消費者の心は変わってないと僕も思う。
でも、その心自体を開いてくれないのにどうやって伝えるのだろう。
心を開いてくれないと伝えようがない。
それどころか聞く耳すら持ってくれなくなっている。
語りかけても軽くスルーされてしまう。
その上、僕たち送り手側の信用度もいつの間にかガタ落ちなのだ。
何とか聞いてくれるところまで持っていき、心の響く表現で伝えようとしても「ホントかなぁ」と疑いの目で見られてしまう。
そう、今や僕たちはそこまでシビアな状況に陥っているのである。
消費者の心が変わってないからって、今までと同じやり方をしていたら全く伝わらない。
今やラブレターを受け取ってくれない
人の心は変わらない。でも繰り返すが、消費者は心を開いてくれなくなってしまった。
行動もがらりと変わってしまった。そして、何よりあなたは昔ほどモテなくなった。
その自覚が足りなさすぎる。
モテたときの方法ではもう通用しないのだ。
・ラブレターが相手の手に届きにくくなった。
・他に楽しいことが山とあり、相手はラブレター自体に興味をなくしている。
・ラブレターを読んでくれたとしても、口説き文句を信じてくれなくなった。
・ラブレターを友達と子細に検討し、友達に判断を任せたりする。
【ラブレターが相手の手に届きにくくなった。】
消費者はもうお茶の間にじっとしてはいない。
テレビ、新聞をはじめ、ネットや携帯、フリーペーパー、iPad、ゲーム、映画のDVDなど、いろんなメディアやエンターテイメントを気まぐれに渡り歩いている。
つまりもう4マスに広告を打ってさえいれば見てくれる時代では無いのである。
【他に楽しいことが山とあり、相手はラブレター自体に興味をなくしている。】
4マス以外の情報源が急に増え、まさに情報洪水の時代になった。
だから、消費者は自己防衛本能に近い反射神経で、いらない情報はすかさずスルーするようになった。
消費者は押し寄せてくる無数の情報とエンターテイメントに囲まれ、情報に飽きている。
【ラブレターを読んでくれたとしても、口説き文句を信じてくれなくなった。】
ネットの出現でいよいよ広告が疑われるようになった。
ネットで消費者同士が情報交換するようになり、「この商品はいいですよ」と広告で訴えても、「ほんとかよー」と広告を疑うようになった。
【ラブレターを友達と子細に検討し、友達に判断を任せたりする。】
ネットで横につながった消費者たちは、実際に購入した人を中心に、その分野に詳しい人や専門家、それに内部告発も含めて商品を丸裸にする。
「商品丸裸時代の始まりである」
しかも、もし自分がその商品をいまいち気に入っていなくても、友達に強く勧められたり、周りの友達がみんな買ったりすると買ってしまう。
広告より口コミが効く時代である。
自己変革でモテを目指す
今までのラブレターでは伝わらないから、方法も内容も変えよう。
でも、実はもっと効果的な方法が1つある。
ラブレターを出す自分自身を変えるのだ。相手好みに。
比喩で話を進めているとまだるっこしいのでリアルに行く。
商品開発からコミニケーションを始めるのである。
変化した消費者と深くコミニケーションすることを目的に商品開発をするのだ。
もしくは、既存の商品を消費者のフィードバックを受けて改良していくのである。
商品設計にコミニケーション設定を内包させるのだ。
「友達・好きな人・信頼できる人」と言う協力メディア
特に変化したのは、若者を中心に30代中盤位までの今まで消費活動の中心にいた人々である。
彼らは毎日、様々なメディアを渡り歩き、広告には常に疑いの目を向けている。
じゃあ、彼らにとって信頼できるメディアとは一体何なのだろう。
それは「友達・好きな人・信頼できる人」である。
ラーの鏡によって商品が丸裸になってしまうこの時代、実際に買った人の生の声は強力だ。
しかも、情報が多すぎて自分の選択に自信がなくなっている消費者たちは、判断を他人に委ねる傾向がある。
自分の判断よりも、他人のオススメを信じたりもする。
変化した消費者を待ち伏せる7つの方法
変化した消費者に広告と言うラブレターを渡すテクニックについて。
彼ら消費者はもうマスメディアと言う「いつもの道」を以前ほどは通らなくなった。
いや相変わらず通ことは通るのだが、脇道や裏道も頻繁に使うようになったのだ。
じゃあどうすればいい?どこでまち伏せる?
代表的な7つの待ち伏せテクニックをご紹介していく。
1、消費者のコンタクトポイントで待ち伏せる
コンタクトポイントとは消費者に接触(コンタクト)できるあらゆる接点の事。
マスメディアを始め、屋外メディア、交通メディア、ネット、店頭、人など、あらゆる接点のことである。タッチポイントとも呼ばれる。
2、新しいメディアを作って待ち伏せる
今までメディアと思われていなかったものをアイデアによってメディアにしてしまうことを「メディアクリエーション」と呼ぶ。
1番有名なのはブラジルでナイキがやった公園のゴミ箱にある。
ゴミ箱にバスケットボールのゴールを設置して、ナイキのマークをつけた。
それによってゴミを放ることがスポーツになり、ナイキにとってのメディアとなった。
3、口コミを利用して待ち伏せる
変化した消費者にとっての最強メディアは「口コミ」である。
もちろんずいぶん昔から口コミの力は認識されていた。
でも消費者が変化し、広告が疑われるようになってからはいきなりコミニケーションの主役の座に躍り出た感すらある。
4、CGMで待ち伏せる。
消費者が作ったメディア、CGM(Consumer Generated Media)が注目されるのは、それが口コミを媒介するからである。
現在ならブログやSNSのことを指す。
5、エンターテイメントの中で待ち伏せる。
変化した消費者は広告をスルーするようになった。でも広告をなんとか見て欲しい。
だったら彼らがスルーしないような優れたエンターテイメントを作って(もしくは映画やドラマやライブなどのエンターテイメントを利用して)その中に広告を忍ばせるのはどうだろう。
6、検索結果で待ち伏せる。
SEOである。検索の結果画面の上位に自社サイトが表示されるように対策を取る。
7、メディアをニュートラルに考えてクロスに待ち伏せる。
メディア・ニュートラルは消費者に1番伝わるメディア、もしくはコンタクトポイントは何かを先入観なくニュートラルに考えて、コミニケーションの真ん中に据える。
例えばギャルに1番伝わるメディアは何か。
携帯なのかそれとも渋谷と言う街なのか?
それをとことん調べて決定したら、それを中心になるメディアにして、他のメディアはそこに流入する経路と考えるのである。
消費者をもっともっとよく見る
メディアを使いこなす前に、そして表現技術を磨く前に、まず相手をしっかり見ることだ。
最初にこれでもかと思うくらい相手を観察することだ。
そうすると「意外な事実」がたくさん浮かび上がってくる。
まさにその人のことを実は何も知っていなかったのを思い知るのだ。
それを知るまではメディアも表現もキャンペーンのキーになるアイディア(ビックアイディアと呼ばれることが多い)も決まってこないはずである。
相手のことを知らずにどうやってラブレターを書くと言うのだ。
その他、役立つポイント
- 広告は消費者へのラブレター
- 購入後にこそブランドイメージができる
- ネットとは商品の真の姿を映し出す「ラーの鏡」
- ネットの出現+情報洪水+成熟市場
- 消費者本位という視点
- 初動で徹底的に消費者を分析すること
- 商品丸裸時代のクリエイティブとは
明日の広告のまとめ
- 宣伝しても消費者が心を開いてくれないと伝えようがない。
消費者はいろんなメディアやエンターテイメントを気まぐれに渡り歩いている。
情報洪水の時代、消費者は自己防衛本能に近い反射神経で、いらない情報はすかさずスルーする。
消費者同士がネットで横につながったことにより情報が共有され「商品丸裸時代」となった。
商品開発からコミニケーションを始める。
信頼できるメディアとは「友達・好きな人・信頼できる人」
変化した消費者を待ち伏せる7つの方法とは「消費者のコンタクトポイント」「新しいメディア」「口コミ」「消費者が作ったメディア(CGM)」「エンターテイメントの中」「検索結果」「メディア・ニュートラル」
メディアを使いこなす前にまず相手をしっかり見ること。
▽明日の広告
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